バーバラの午睡

主婦の気晴らしお楽しみ。例えばメイドカフェとか。チョコミントとか。

メイドカフェ探訪記_お嬢様割のmorecunで和むトークタイム

【2020年6月】
最近、コロナウィルスによる外出自粛もあって、全くしてこなかった新規開拓。
気付けば行くのは慣れた店ばかりになっている。
こんなんじゃいかーん!新しいフィールドを切り開く気概を持たないと!

と思い立ったら止まらない、そんな折。
前から気になっていたメイドカフェ「morecun」が、期間限定で「お嬢様割」なるイベントをするという情報が。
普段はチャージ+ドリンク+チェキのセットで3300円なのが半額なんですって!
有り難い価格設定!!!

ってことで。仕事が休みの水曜日。
午前中に買い物を済ませ、更に夕飯の献立2品作って冷蔵庫に入れて。
新天地への期待と決意を胸にアキバへ向かう。

岩本町駅を降りて、中央通りに向かう道すがら。
あーなんでいつもアキバに来るとこうやって変に緊張するというかドキドキするのかしら?
これだけ何度も来てても、いつまで経ってもアウェイ感が抜けないんだよなー。

お店は、ジャンク通りのカレー屋さんの角を曲がった所。
前に来たら、お店の関係者の方らしき方がいらっしゃる。
「もあきゅんさんってここですか?」と聞いたら「そうなんですが、まだスタッフが来なくて・・・」と仰る。
あらそうなのね、そしたらしばらく待とうかしらね。
少ししたら、メイドちゃん達がいらしたので、お店に入ることに。

お店の入り口は、看板は出ているけれどもこれはちょっと普通には入りづらいわね、という、「こじんまりした会社の事務所」みたいな感じの雰囲気。
入ってみたらお店も非常にコンパクトな作りでした。

お手洗いで手を洗って(時節柄これ大事ね)、席に着く。
この日のメイドちゃんは、しおんちゃんとせなちゃん。
最初はせなちゃんが2号店からお呼び出しがあって席を外されて、しおんちゃんが対応してくれました。
最初に、お店のシステムと基本的なルールを説明してもらいました。

オーダーは今日のイベントのお嬢様割で、ドリンクはアイスティーをお願いすることに。
程なくアイスティーが出て来て、しおんちゃんが「このままでもおいしいんですけど、おまじないをするともっとおいしくなるので!」と仰り、一緒におまじないをする。
「萌え萌え、しおしお、きゅーん!」だそうです。オリジナルなのね!可愛いな!
「しおしおだからしょっぱくなるかもって言われます」とか言うことも可愛いなぁもう。

そしてここからは、しおんちゃんと、お戻りになったせなちゃんとの楽しいトークタイム。
この二人が、馴れ合いすぎず、構えた感じもなく、適度に親しく、非常に良い感じの距離感でお話ししてくれて、ものすごーーく話しやすい。
こちらから話をすると聞いてくれるし、その話題に関係する話を自分からも話してくれるし、素で楽しい。

チェキをどちらにするか言われて、おまじないをしてもらったので今回はしおんちゃんにお願いする事に。
マスクしたままの、ある意味レアなチェキを撮影。
そして、仲良しの二人が喋りながらチェキに落書きしているのが本当に微笑ましい。
出来上がったチェキにも更におまじないを掛けてくれるのよ!すごいわね!

そんなこんなで楽しい1時間はそろそろ終わりの時間に。いやもう楽しかったなー。
私が「すごく楽しかった!」と言うと「私もすっごく楽しかったです!」「あっという間だった!」と言ってくれる二人が可愛くて。
更に、出る時は扉を軽くするおまじない(そんなのまで!)というのをしてもらって、扉の所の可愛らしい絵も写真に収めて、二人とお別れ。
いや本当にすごーく楽しかったです。

こちら、所謂「萌え」なのか?というと、どっちかというと素で喋る感じで、萌え萌えなハイテンションな感じはないんだけど。それより何しろまあ〜二人が良い子で。
例えるならば「うちの娘の、すごく気立ての良いお友達と楽しくお話しした」感じ。
もーね、完全に気持ちが母モード。ちゃんとご飯食べてる?足とか腰とか冷やしちゃダメよ?って言いたいような気持ち。すごく和んだ1時間でしたよ。
放置なくずっと楽しめて、嬉しかったし楽しかったなー!

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扉にある女の子のイラストが可愛い♪


【今日の総括】
皆さんがmorecunいいよ、って仰ってた気持ちが分かった次第でしたよ。
こんなにお話し出来て割り引き価格なのが申し訳ないくらい。

メイドカフェ探訪記_取る物も取り敢えず、シャッツキステ

【2020年6月】
昨夜、シャッツキステ閉店の報を受けて、居ても立ってもいられず、今日お店に行ってきました。
それでもって、お店の中でブログ記事を書き上げました。
表記の乱れや細かく直したい所はあるけど、敢えてそのまま上げます。
「あの場所で書き上げた」という事が、大事な気がするので。



今、シャッツキステの、メイドさんのテーブルの脇の席でこれを書いている。
シャッツキステ閉店」
Twitterで告知されたそのお知らせを聞いた夜、体の中の何かがうしなわれ、そこがぽっかり空洞になったように思えた。

閉店時期は流動的で、12月から3月までの間だという。
まだ時間はある。あるけれども、その時間があっという間に過ぎてしまうことも、私は知っている。
混乱した気持ちを抑えられず、明くる日、仕事が休みなのを幸い、シャッツキステの開店時間に合わせて店を訪問した。

「お好きな席に」と言われ、メイドさんのテーブルの横の席を選んだ。紅茶は温かいものを頂くことにする。
こんな素敵な空間がなくなるという、その事が受け止められず、せめても目に焼き付けておかなければ…と店内を見回す程に、涙か滲んでくる。中高年の涙腺弱い。
茶店店内で一人しくしく泣くおばさんというのもなんだか気味が悪いと思うので、こうやって文章を書いて心の乱れを紛らわせている。

擦れた木の床。白く塗られた壁。どっしりとして、少し手擦れしたテーブル。不揃いの木の椅子。くすんだ暖炉。いつも見上げた時計。本の詰まった本棚。あちこちに飾られた、小さな花や人形。
その中を泳ぐように、ゆったりと店内に気を配り、お給仕するメイドさん
あの席は長女と来たし、あの席は次女と来たなあ。

だめだ泣く。すいませんほんとに見逃してください。
涙腺の壊れた中年に、メイドさんが折を見て注いでくださる紅茶は、染み入るように優しい。
そして、今日はお昼を食べていなかったので、ジンジャーベーコンスープをいただきました。これまた、沈む心に寄り添うような、しんみり、じんわりとした味わいがする。
スープもうまいけど、添えられたカボチャサラダがうまいなー。レシピ教えてくんないかな。

そして食後、やっぱりスコーン食べておきたいよな・・・と思って、オーダーする。
今日のお味はアールグレイ。そう、一番食べたかったお味。
ジャムはラベンダーとベリー。クロテッドクリームも添えてもらう。
ぐすんぐすんしながら紅茶を飲んでいたら、メイドさんから「今焼いておりまして、後10分位掛かりますがよろしいですか?」と聞かれる。
ということは、焼きたてが頂けるのね。なんという僥倖。勿論了承する。

そしてしばらくして、運ばれてくるスコーン。相変わらず目にも美しい。
アールグレイの香るほかほかとしたそれを二つ割りにして、香りの良いジャムと、クロテッドクリームをたっぷり乗せ、大きく一口。

えーん、おいしいよう。えーんえーん。(マジ泣き)
口の中でほろりとほどける、アールグレイと小麦の優しい風味。そこに加わる、ラベンダーの香りとブルーベリーの甘酸っぱさ、うまさを後押しするクリームのねっとりしたコク。
幸せです。悲しいけどおいしいです。本当に。
そうしてスコーン(大きい、ボリュームがある)を食べきる頃には、少し気持ちも落ち着いた。

そしてまた、紅茶を飲んでいる。
もう、入店して1時間以上経つのか。信じられないな。 居心地が、良すぎるんだよな。
紅茶がなくなると、ちょうど良すぎるタイミングで、注ぎにきてくれるメイドさん
館内を低く流れるバイオリン曲。
暖かな照明。
ああ、やっぱり大好きだなあ、ここが。

閉店と聞いてせっせと通うというのもどうなんだ・・・という自己嫌悪、あるいは原罪感に似たような気持ちの乱れはあるけれど、それでもやはり後悔はしたくないので、閉店までに機を見てまた参ります。
今日もごちそうさまでした。

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2020シーズン チョコミントのスタートダッシュ(をとらえ損ねる) 前編

【2020年6月】
さて今年もやって来ました、チョコミンの季節。
でもさー今年は例年よりチョコミンの勢いが弱い。私の中で。

なんでかっていうと、私買い物に行かないんだよねー。
理由は言うまでも無く、最近の緊急事態宣言に伴う、外出の機会の減少です。
主婦をやってると買い物の中心はスーパーなのですが、在宅勤務になった事で通勤の帰りに買い物に行くという事がなくなったのが大きい。
なので、今年のチョコミンのスタートダッシュを、私は色々見逃している(泣)。

そんな中ですが、それでもちょいちょい食べている数少ない(←例年に比べれば)チョコミンの仲間達をご紹介します。

 

【豆乳ビスケット チョコミント:カルディ 】 カルディで購入


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優しい甘さで、みんな大好きカルディの豆乳ビスケット。
こちら、季節毎に限定味が出ます。
去年も出ていたチョコミントが、今年も早々に出ていたので早速購入。
これおいしいんだよなぁ〜。

さっくりした、穏やかで優しい風味のチョコビスケット(苦すぎない←とても大事)に、ふわっとした、適度な爽やかさのミントクリームが挟まっています。
バランスがとても心地良い。安定感と安心感がすごい。

でもって思いついたんですけども。
私、最近このクリームチーズのデザート(味はほぼチーズケーキ、なのにものすごく簡単、そして超うまい)をよく作るのです。

最後の工程で、生地を作った所にビスケットを割り入れるんですが、それをこのチョコミントビスケットにしたら「チョコミントチーズケーキ」になるのでは・・・???

非常に美味しそうな出来上がり予想図に、いてもたってもいられなくなり、早速実行。
生地に、4つに割った豆乳ビスケットを入れました。
少し時間を置いて、馴染むのを待つ。
そして、完成したそれを一口。

はあああああん!おいしいねぇぇぇぇ!

クリームチーズと生クリームの調和したチーズケーキ味と、この優しい味のチョコミントビスケットがものすごーーーく合う!
チーズケーキとしてのおいしさに、チョコミントが更に彩りを与えてる感じ!どっちも邪魔してない!
という訳で実験は大大成功でした。
というかまた作ります。おいしかったので。

 

【Dark Chocolate MINT ミントチョコレート】 カルディで購入

 

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カルディパトロール(みんなするよね?)をしてた時、豆乳サンドビスケットの近くで売っていて、「おっお前新顔だな」って感じで、ついでのように購入。
先日あった、ママ友オンライン飲み会の、お供のおやつで頂きました。

結論・すごくとっても丁度良いチョコミント
口に入れて噛むと、チョコの香りと共にフワァァとミントが香ります。いいね!
真ん中のミントチョコが、強すぎず弱すぎない、非常にポイントを押さえたミント感。
そして周りにダークチョコのコーティングなんだけど、この周りのチョコも苦すぎない←とても大事。
噛んだ時の、そこそこ抵抗ある柔らかさも、これがまた好もしい感じ。
おいしゅうございます。

ママ友とお喋りに興じながら、ぱくぱく食べてしまった。この分量も非常に丁度良い。
パッケージが黒で大人っぽい感じで、この手の外見は大体チョコが苦すぎたり、ミントが超甘くて喉が渇いたりなんだよなー・・・と思ってたんだけど違ったよ。

良い意味で攻めすぎない、でも物足りなくもない、ミント好きの心のツボを優しく押さえるようなお味でした。
「コワモテで近付きがたい感じがしたのに実は優しくて良い人」って感じ。

 

ブランチュール チョコミント味:ブルボン】

 

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これねー、次女が母の日に「お母さんに」ってくれたんです。わーい!
母のチョコミント好きを心得ている娘(チョコミントがあれば全力で喜ぶ母・・・我ながらチョロいと思う)。

さて、こちら去年私が衝撃を受けたブランチュールです。
昨年度チョコミンの一押しでした。

そして今年も食べます。分かってます。おいしいよね。
でもって食べたら。
私の中の「おいしい」というイメージを越えてきた!!!!
本当に好き好きおいしいいいいいい!
ちなみに、こちらは食べる前に冷蔵庫で冷やしておきました。大正解でした。

板チョコサイズのパッケージを開けると、ミントチョコを挟んだチョコサブレが行儀良く並んでます。気軽につまめる一口大の可愛らしさ。

サクッとしたサブレはチョコ味で、苦くないけど甘すぎない、非常に品の良い味わい。
そのサクサクという歯ごたえとチョコ味の後に、心地良い爽やかな風のようなミントチョコの味わいが広がるよ・・・。はぁ〜うめえ・・・。

サブレのチョコ味も強すぎない、ミントチョコの風味も強すぎない、でもどちらもちゃんと存在感があり、お互いを邪魔しない絶妙なバランス感!
溜息の出るようなおいしさ。

えーこれってコンビニで買えるんですか?
デパ地下で一個ずつ包装されて12枚入り1000円とかで売ってるんじゃなかったでしたか??
ブルボンさんさすがです。

そして、こちらの本当にけしからんのは、丁度良い甘さで、食べ疲れしない上品な味なので、気付くとぱくぱくぱくぱく食べてしまって、あっという間になくなってしまうのですよ!
一個一個が一口大で小さめなのが本当によくなーい!だって次々食べちゃうじゃん!

食べるほどに、口の中に広がる心地良い甘さとミントの涼風。
今年も本当においしい。やっぱり好き。

 

あれれ案外長文になったよ!次回に続く。

メイドカフェ探訪記_時短営業のHoneyHoney、やっぱり最高に好き

このブログも大分放置だったなぁ。放置でした。
だってアキバに、行ってなかったんだもの(悲)。

 

【2020年5月】
コロナウィルスの影響で、緊急事態宣言で営業自粛で・・・という毎日。
メイドカフェもどこも営業自粛、時短営業など、通常営業からは遠い状態が続く日々。

 

そんな5月23日。
外出予定があって、乗り換え駅が秋葉原
そして、このタイミングで、私の大好きなHoneyHoney秋葉原店が時短だけど営業中。
ずっと我慢してたもの。今日はハニハニでお昼食べよう。そうしよう。
という訳で。一路秋葉原へ。
(既に目的地が秋葉原になっているような・・・いやこれは外出途中の昼食です。)

 

ここ最近ずーっっと在宅勤務で、数日に一度スーパーしか出掛けていないので、何しろ体力が弱りまくり。
岩本町の地上出口の階段が辛い。ぜえぜえ言いながら進むアキバの道。

 

あちこちのお店に休業中の張り紙が貼られる中、中央通りはほどほどの人出。
密ではないけど、でも閑散という感じでもない。
そして皆さんもれなくマスク着けてらっしゃる。
いつもはあちこちで笑顔を振りまいているメイドちゃんは・・・すごく少ないなぁ。切ない。

 

しばらく振りの秋葉原を進み、私の大好きなあの場所、ハニハニへ。
(久しぶりエレベータに乗ってみたら、2階のボタンが壊れてた。前には直ってたのにな・・・)
そしてドアを開けたら、「お帰りなさいませ〜」の声。
あああ帰ってきたよ・・・。

 

カウンターでまず手のアルコール消毒をするよう言われます。そう、これ大事。
まちちゃんに案内されて、窓際を選んで席に着く。
席は一つずつ空けて案内しているんだそうです。
窓は少し開けられていて、換気も十分。
気遣いが感じられます。

 

そして、あうちゃんが「お久しぶりです〜〜」と話し掛けに来てくれて、この時もう泣きそうだった・・・
ああハニハニに帰ってきたなって、改めて思ったよ・・・。
相変わらずあうちゃんは元気いっぱいでそれも嬉しかった。

 

さて、大好きなワッフルを食べたかったけど、時短営業でスイーツ系はないとの事。
まちちゃんが仰るには「日持ちしない物はお出し出来なくて」だそうです。仕方ない。
で、日替わりが、「四元豚丼」。
本来は毎月29日の肉の日の企画メニューだそうだけど、今日は特別に出ていると聞いて、それは食べてみたい!ってことで決定。ドリンクはジンジャーエール

 

この日のメンバーは、フロアがあうちゃん、まちちゃん、りとちゃん(初めまして)。カウンターがまりあちゃん。
メイドちゃんは皆マスク姿。それでも隠しきれない可愛さ。
距離を保ちつつ、皆ちょいちょい話しに来てくれる。嬉しいなぁ・・・。

 

そしてしばらくして運ばれて来た日替わりの丼。
適度な量のご飯に(少なめでオーダーしました)、味付けされた肉が高く盛られて、周りにはネギと水菜で彩りが。おいしそう!
早速頂きます。(そう言えば朝ご飯食べてなかったのよね)

 

・・・ああーおいしいーーー!
生姜焼き的な。焼き肉のたれ的な。絶対間違いない、ご飯が進んで進んで仕方ない味。
バラ肉で、脂身と肉のバランスが丁度良い。こってりしてるんだけど、野菜が一緒に盛られていてサッパリ食べられる。
ううううやっぱりハニハニのご飯に外れはない・・・超うめえ・・・。
と、あっという間に完食。食べたらすぐにマスクするよ!
そして時々マスクを外してジンジャーエールをすする。
ああ・・・落ち着きます。

 

食べ終えて、メイドちゃんとちょいちょいお話ししているうちに、店内はいつのまにか1席ずつ空けて満席状態。
そろそろおいとまする事に。
お会計後、お見送りはあうちゃん。
又来るねー!早く通常営業に戻るといいねー!と言ってお別れ。
はーーーやっぱりハニハニはいいなーーー!
温泉に行ったような、久しぶりに心がリフレッシュしたようなランチタイムを過ごせたのでした。

 

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何しろおいしかった。家で真似っこして作ろうと思う。

 

QUEEN DOLCE 活動休止に思うこと

【2020年3月】

秋葉原で男装カフェとして最初にオープンしたお店、QUEEN DOLCEが、3/22を以て活動を休止しました。
率直に、悲しく切ない。

 

私は、秋葉原の色々なメイドカフェに行く中で、秋葉原には他にも面白いお店があるらしいよ?という事で、QUEEN DOLCEに足を踏み入れ、その居心地の良さに何度かお店を訪ねていました。

 

QUEEN DOLCEは、私にとって「日常的に味わえるプチ非日常」でした。
イケメンな男装さんが接客してくれるカフェという、他には余りない体験が出来る場所でありながら、それでもゆるく、のんびりした雰囲気もある、不思議な空間でした。

 

私がお店に行っていた回数はそれ程多くはありません。
それでも、行く度に名前を呼んで出迎えてくれる、ギャルソンの皆さんの笑顔が本当に嬉しかったです。

 

ギャルソンさん達は皆すごく格好良くて、優しくて、話し上手で、そして何より聞き上手でした。
彼らは皆、私のとりとめない話も愚痴も、ニコニコしながら聞いてくれて、共感してくれました。
こちらのお店は1時間1オーダー制なのですが、入店後1時間程して、「次のオーダーの時間だよ」と言われると「えっっそんなに時間経った?」と毎回同じ事を言っていました。
訪問すると1時間では物足りず、大体は2時間滞在していました。
それでも毎回、帰る時には後ろ髪を引かれる思いでした。

 

更に、このお店の素敵なのは、ギャルソンさんの接客の素晴らしさに加えて、お客様同士も気軽に話せる雰囲気がある事です。
カウンターで、隣の席の方との会話に花が咲き、それにギャルソンさんも混じって、楽しい時間を過ごす・・・という事が何度ありました。
そういった、たまたま同席した方々でもフランクに話せる、ゆるい連帯感のような空気が、あの場にはあったように思います。

 

活動休止の告知がされてから、私は何度かお店に足を運び、その都度色々な方とお話ししました。
皆さんと一緒に残りわずかな日々を惜しみつつ、それでも楽しく会話が弾みました。
お店に足繁く通っている方でも、常連風を吹かすような事は全く無くて、分け隔て無く接してくださいました。
本当に本当に、このお店のお客様は皆さん、優しくて楽しくて面白い、素敵な方ばかりでした。

 

そういった方々が集まるこのお店と、その空間を作り上げていたギャルソンの皆さんの存在は、本当に他に代えがたい物だったのだ・・・と改めて思います。

 

それと細かい事ですが、提供されるドリンクのグラスやカトラリーに、常に曇りや汚れがない事に、いつも感心していました。
また、お手洗いもいつも清潔に保たれていました。
こういった細やかな気遣いが、安心感と、居心地の良さに繫がっていたと思います。

 

休止間近、お店にいらしていた皆さんが、口々に「ここがなくなったらどこに行って良いか分からない」と仰っていたのが印象に残っています。
お喋りをしたり、物思いに耽ったり、読書やゲームを楽しんだり、ゆったりドリンクを味わったり・・・。
ゆるくまったりと、人それぞれの楽しみ方が出来るあの場所が、なくなってしまうのは切ないです。
・・・出来れば、形を変えてでも、あの場所が戻ってきてくれたら本当に嬉しいのですが。

 

コンセプトカフェ激戦区の秋葉原で、オープンから1年も経たずクローズするお店も多々ある中、13年もの長きにわたってお店が続いたのは、本当に素晴らしい事です。
QUEEN DOLCEというお店が秋葉原にあってくれた事と、一時でもその場にいる事が出来た幸運を、本当に嬉しく思っています。
素敵なギャルソンの皆さんと、素敵なお客様の皆さんに会えた事が、奇跡のように感じます。

 

休止は本当に寂しい事ですが、最後のイベントのタイトル「See you again」を、今は噛みしめたいと思います。

 

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カウンターでオリジナルティーを頂く時間は、至福でした。 

メイドカフェ探訪記_2020年萌え初め、レジェンドメイドさんにお会いした話

【2020年1月】

2020年、出遅れたけど萌え初め

2020年。年も明けて大分経つのに、私はメイドカフェに行けてなかった。
というのも、年末からずっっっっと風邪をひいていたのだった。
娘からうつされて、その娘はすっかり回復してるのに直らない私。ああ悲しい加齢よ。

でもって1月も半ばを過ぎて、やっとお出かけのテンションになった+仕事も休みなので、張り切って萌え初めすることに。

前日から、どこに行こうかな?と考えていた時に、Twitterのタイムラインに、@ほぉ〜むカフェの伝説のメイド・hitomiさんのお給仕情報が。
それが正に明日だよ!これは運命だわ!

ってことで、萌え初めの日には@ほぉ〜むカフェでレジェンドメイドさんに会う!と心に定めた次第。

hitomiさんは、先般NHKの番組「プロフェッショナル」で密着取材が行われていた。
それを見た時から、メイドという仕事に掛ける信念がすごい・・・と感銘を受けていて、いつか会いたいと思っていたので、すごく楽しみ。

 

そして当日、アキバ巡りスタート。

hitomiさんのお給仕の時間は14時半から。
なので、クイーンズコート改め、女神の中庭でお昼を食べてから向かう。
メイドちゃんのにゃんちゃんの、ちょっと偏りある(笑)ディズニー話を聞きつつ、オムライスで腹ごしらえ。楽しゅうございました。


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 これが女神の中庭のオムライス!中はバターライスでした。

さて、その後@ほぉ〜むカフェへ。
テーマパークのような入り口を入り、エレベータで今日のhitomiさんのお給仕先・3Fに行ってみると、お店から階段に向かって列が出来ている。


ほおおおやっぱりすごいな!
階段に向かって列の最後尾に着く。
驚いた事に待ち列はお嬢様ばっかし。これはhitomiさん効果なの??

 

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 ちなみに、1Fのエントランスの所にはこんなショーウィンドウが!可愛すぎる!

階段で待ってると、メイドちゃん達が結構行き来するのよね。
何かもう、どの子もこの子も本当に顔ちっちゃいし細いし。
顔面偏差値高学歴。さすが。

 

いらした!hitomi様ーーー!本物だーーー!

その後「お待たせ致しました〜」と中からお出迎えがあって、中に入る。
すると、チリリリン!とベルが鳴らされて「お嬢様のお帰りです、お帰りなさいませお嬢様!」「お帰りなさいませ!」という例のアレをやってくれる。
テンション上がるな!

案内してくれたメイドちゃんが「ご案内しましたことりです!」と名乗ってくれる。いつも通り「可愛いねぇ〜!」と心の声を表に出しまくりつつ、ドリンクセット(ドリンクとチェキorゲームのセット)をオーダー。
ドリンクはあちゅあちゅ抹茶ラテに決定。チェキ撮影は勿論hitomiさんに。

そして各席を回るメイドちゃん達を眺めつつ待ってると、hitomiさんがいらっしゃるのが見えたよ!
わー本物だ!動いてらっしゃるーー!スゲー!
笑顔でテキパキ働いておられる姿が頼もしい。

そうやって店内を眺めつつ待ってると、抹茶ラテが。持って来てくれたのはしゅなちゃん。
「お絵かき何にしますか?」と聞かれて「何が得意か聞いていい?」と聞いたらシナモロールです!」と仰るのでそれをお願い。
そして出来上がったシナモンちゃんは、メイドカチューシャをしてる「メイドシナモン」!めっちゃ可愛いな!可愛い〜!とテンション上がりまくり。

 

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 @のメイドさんは皆さん画力が素晴らしい。可愛すぎて飲めない(飲みました)

 

これが・・・神の対応か・・・(歓喜

その後、写真撮影で名前を呼ばれる。
わー呼ばれた!と思ってステージの所に行ったら、hitomiさんが「ありがとうございます!ラテ、シナモンですね!可愛い!」と早速話題を振ってくれて、さすがです。

私はおばちゃん丸出しで「テレビ見ましたー!うちの娘達と見てて!もー会えて嬉しい・・・」とまくし立てたら「わぁ見てくださったんですね、ありがとうございます!嬉しいです〜!」と笑顔で言ってくれて、はぁぁぁぁ優しー・・・。

そして、どのポーズにしますか?と言われて、一番オーソドックスなハートポーズを選んで、二人でハートを作って撮ってもらう。
それでもって「育児大変だよね?ほんと、ちいさい頃なんてあっという間だからねぇぇぇぇ」と更におばちゃんトークを炸裂させる。やーもう嬉しすぎて変なテンションになったよ!(まぁいつもだけど)
それでもhitomiさん笑顔で「あっという間ですか!だったら今のうちに一杯楽しみます!」と答えてくれて、本当に優しいんだわぁ・・・。

そして、席に戻り、大変可愛らしいシナモンちゃんの抹茶ラテを写真に収めてからいただく。甘くて美味しいです。
この時は私はカウンター席だったんだけど、私の並びにお座りの、外国から来られたお嬢様に、メイドちゃんが一生懸命英語で話し掛けている。
それが、まさしくカタカナ英語なんだけど、気負った感じじゃなく、話すことが大事!みたいなひたむきさが感じられて好もしい。

 

神の神対応は、更に続く。

そうこうしているうちに、hitomiさんがチェキを持って来て「お待たせしましたぁ!」と写真を見せてくれる。
わああ私の名前入れてくれてるうう嬉しい・・・。

その時「お子さんいるのに来てくれて」みたいな話を振ってくれたので、「ママや主婦こそメイドカフェに来たら良いと思うよ!」と持論を語ってしまう。
更に「どうしてメイドカフェに来ようと思ったんですか?」と聞いてくれて、私が「ホスピタリティのあるお店が好きで、メイドカフェは必ず声掛けや気遣いがあるから、そこから色々なお店を回るようになったの!」と答えたら「わぁぁ嬉しい!私達が目指してるのが、そういうホスピタリティを提供するって事なので!そういうおもてなしを求めて来ていただけるってのはすごく嬉しいです!」って言ってくれるんだよ・・・。

何しろ、本当に気持ちのこもった会話をしてくれるんだよね。
誰もがhitomiさんに会いに来ていて、多忙も多忙という状況なのに、話している姿勢から時間を短くまとめようとしてないのが伝わるのですよ。
それが申し訳なく、でも感動的に嬉しい。
さすがすぎて胸が一杯。これが文字通りの神対応、神のなせる業だよ・・・。

 

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 名刺も頂きました。美しい・・・。

その後、お手洗いに行っておこう!ということで席を立った時。
あれ?どこだったかしら?と見回していると、いち早くhitomiさんが「お嬢様、大丈夫ですか?」と声を掛けてくれて、これまたさすがですよ・・・。
「お手洗いどちらでしたっけ?」と聞くと「あっ、秘密の花園ですね!こちらの先の突き当たりです!」と、きちんと誘導して案内してくれて、素晴らしすぎる・・・。

そしてしばらくの後お会計。お見送りはわんちゃんがしてくれる。
笑顔で、「お嬢様のご出発です!いってらっしゃいませ!」と送り出されて、手を振っておいとま。
階段の列は更に伸びていた。やっぱしすごいね・・・。

 

最後に行き着く所は心のふるさと。

hitomiさんに会えて本当に嬉しかったし感動したし良かった。
最高です。大好きです。
ていうか、絶対誰でも好きになっちゃうよ・・・レジェンドのすごさを存分に見せていただきました。はぁ・・・(うっとり)

・・・でもやっぱり、お店が混んでいたので少し疲れた。落ち着きたいなぁ。
ってことでどこに行くかつったらね。やっぱり心のふるさとなんだよね。
という訳でハニハニへ向かいます。

いつもの道を歩いて、いつもの階段を上ると、いつもと同じドアの向こうにいつも通りの安らぎの世界。はぁ〜これだよこれ(安堵)!

この日のメンバーは、フロアがあいりちゃんとみおりちゃん、カウンターがましゅちゃん、キッチンにみなみちゃん、と全員おなじみのメンバーで更に安らぎが増す。和む・・・。

この日は「おとぎの国」イベント開催中。あいりちゃんはあかずきんちゃん、みおりちゃんはアリスの帽子屋、ましゅちゃんはアリス。皆もう〜可愛らしいんだから!

そして、テーブル席に案内されて、メニューを見せてもらう。
あああイベントメニューでスコーンがあるんですって!これは頼むしかないー!
と、即決で、スコーンと温かい紅茶をオーダー。

しばらく待って運ばれて来たスコーンは紅茶風味!すごーい!好き!
クリームとベリーが添えられてて、下には苺ソースが掛かってて、それぞれと一緒に食べると尚おいしい。紅茶と一緒にいただいて、優雅なティータイム。
いいわーやっぱりハニハニ最高だわー。

 

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 この優雅なティータイムっぷりを見て欲しい。

折々であいりちゃん、みおりちゃんが話し掛けてくれて、やっぱりここは会話が楽しい。本当に心が帰省感覚・・・落ち着きます。

紅茶とおいしいお菓子と会話を楽しんで、満足してお店をおいとましたのでした。
外が寒いのに、階段の所で手を振って見送ってくれるあいりちゃん。
やっぱり私のお家はここです。正にご帰宅だった・・・。

 

【今日の総括】
という訳で、年明け最初は3店舗巡りでございました。

いやーやっぱりメイドカフェはいいなぁ・・・。
日々の生活に追われて、なかなかままならない身ではありますが、それでも自分のペースでアキバ通いをしていく気持ちが固まった萌え初めでありましたよ。

!!ネタバレ注意!!お出かけ記録_「目 非常にはっきりとわからない」展に、がっつりやられて来た話

<!!!注意!!!>
この記事は、現在千葉市美術館で開催している「目 非常にはっきりとわからない」展について、私が行ってきた時の個人的な記録です。
この展示の、「行く前には知らない方が良い、この企画の一番重要なポイントについての記述」、いわゆる「ネタバレ」があります。
更に、この展示の詳細な内容と、私個人の感想が濃いめに書かれています。
なので、展示に行く前の方は絶対に読まないでください。絶対に。フリではなく!
というか、行ってない方は本当に今すぐ行ってきて欲しいわぁ〜本当に!
(更に、行った方でも、ご自身の持った印象や思いと異なる意見を聞く事に気が進まない方も、読む事をお勧めしません。)
本当は会期終了後に記事をアップしようと思ってたんですけども、やっぱり会期中、まだあの場に「あれ」があるタイミングで、実際に行って体験した人と、この興奮を共有したいという欲に負けました。心の弱さをお許しください。







【2019年12月】

私は美術に関する素養は無いんだけど、面白くて目新しい事は大好きで、「新しいなにか」を見せてくれそうな場に心惹かれる。
先日「目 非常にはっきりとわからない」という美術展の情報を得て、その後「ネタバレ出来ない」「衝撃」などのツイートも目にするようになった。
こうなると、何しろ気になって仕方ない。12月某日、娘(中学生)と二人で行ってきた。

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初めて訪ねる千葉市美術館。11時頃着いてみたら、チケット売り場は長蛇の列。
前評判通りの混み具合。列に並んでチケットを求める。
並んでいる最中に、今回の展示に関する注意を受ける。場内は、1Fは撮影可だが、7Fと8Fは携帯・スマホの操作禁止、撮影禁止。また、場内の床に貼られたテープのラインの内側から出ずに鑑賞するようにも言われる。
そして、購入時にチケットに名前を書くよう言われたんだけど、このチケットは会期中何回でも再入場可能だそうだ。へぇ〜。太っ腹!


今回の展示は、千葉市美術館のリニューアルに伴うインスタレーションと聞いていた。
なので、チケット売り場の待機列であるホールの中で、梱包した彫刻と思しき梱包物があったり、脚立が置いてあったり・・・というのは「なるほどこういう展示ね」と納得。

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1Fホールはこんな感じ。(週末はこのホールはチケット待機列だったけど)

そして、青い養生シートの貼られたエレベータホールから、エレベータに乗り、会場へ。
会場は7階と8階に別れているらしい。どちらから見れば良いか分からなかったけれども、とりあえずエレベータで7階のボタンを押下。

7階に到着すると、そこは正に「改装中の美術館」
あちこちに段ボールやら木箱やらが置かれ、壁を保護する半透明のビニールシートが張られている。
娘は釈然としない様子で「ふーん・・・こういう感じなんだ・・・」と呟いている。
フロアは大きく「ガラスケースに絵と巻物と屏風が展示された、美術館の展示室っぽい部屋」と「壁一面の大きなベニヤ板に茶色のペンキ?接着剤?のような物が記号のようにブロック分けして塗られている部屋」と「いかにも現代美術っぽいオブジェがある部屋」の3つに別れている。
それぞれは通路で繫がっていて、フロアを見て回る。

全体、「改装中そのまんま」という感じで、ガラスの割れた額が床に置かれていたり、床にブルーシートが敷かれてたり、釘やネジの入ったワゴンが無造作に置かれていたり、掃除用のバケツがあったりする。
娘は通路の床を見て「あ、雑巾が敷いてあるね・・・」と言っている。そんな雑然とした場内。
現代美術っぽい部屋は、部屋の奥に、何か黒っぽい物が糸状の物でいくつも繋げられ、それが吊り下がっている。
近付いてよく見ると、黒っぽいその物体は時計のムーブメントで、一つ一つが時を刻んでいる。
更に、壁には宇宙から見た惑星のような、モヤモヤした色と模様の巨大な円盤状のオブジェが掛けられている。
オブジェは2つあり、一つは茶色っぽい色合い、もう一つは青っぽい色合い。

尚、この現代美術っぽい部屋にも、作業用の足場のような物があり、箱や大工道具などもあちこちに置いてある。円盤状オブジェの下の所には、作業員の人が忘れたように、腰に付ける工具袋が置いてある。
そんなこんなで7階を一通り見て、「じゃあ次は8階に行くか」と、上に行くエレベータに乗って、8階を押し、到着して降りる。

すると。
そこには、さっき見たのと全く同じ景色があった。

「ん?エレベータ動いてなかったんじゃない?」と娘。
いや実は、私は事前にTwitterをチェックしてて(ネタバレはなかったものの)、更に見ている最中に漏れ聞こえる人々の言動から、大体察しが付いてしまっていたんだけどね・・・。(こういうのつまらんのだけども)
そうだねうふふ、と娘の言葉を聞き流し、再度フロアを見て回る。
さっき見たのと全く変わらない。まるで同じ。
娘が「あっ・・・これもしかして、7階と8階で同じなの?」
どうもその通りみたいだよ。

ちなみに、階の移動に階段は使えず、エレベータのみ。そして、各階エレベータホールの階数表示は、ご丁寧にもボードで養生されていて見えなくなっている

8階を見て回る。何から何までさっきと一緒、のように見える。
さっき「雑巾が敷いてあるね」と言ったその雑巾も。そして、その傍らに落ちているひっくり返った使い捨てスリッパも。同じ。さっきと同じ。
いやこれはもう一回7階を見てみよう、という事で、下行きのエレベータで7階へ。

エレベータを降りる。
さっきと同じ。
わーー!ほんとに同じー!スゲー!と見て回る。なにもかにもさっきと同じ。
今度はもうちょっと細かく見る。梱包物に貼ってあるガムテープとか。ブルーシートに跳ねている汚れとか。無造作に置かれたくしゃくしゃの紙とか。

そして再び8階へ。細かく見た所をもう一度見直す。
同じ。ガムテープに書かれた文字も。貼ってあるガムテのよれ方も。ブルーシートに跳ねたピンク色のペンキも。くしゃくしゃの紙も。同じ。全部同じ。
「あああ?えええ?」と言いながら、もう親子して「あちこち見る」→「フロア移動して又見る」というのを繰り返してしまう。

「何か違う所があるんじゃないかな!そうだ、展示室の大きさを歩幅で測ってみよう!」と、ビニールテープで区切られた立ち入りOKのエリアを歩いて何歩かを測る。
そして、フロアを移動してしばらくの後、展示室で「よし歩幅で測るのもう一回やってみよう」と、もう一度歩数を数えながら歩いていると、娘から「・・・おかあさん、それさっきこの部屋でやったよ・・・?」と言われて、私は相当に混乱した。
えっそうだっけ?7階から8階へ来たんじゃなかった?
移動は・・・したよね?あれ?もう一回移動して、この部屋に戻ってきたって事?
えっそうなの?そうだっけ?どうだった?
わーー・・・分からない。

AとA’がある。二つは限り無く同一(のように作られている)。
Aを見る。次にA’を見て、Aとの差異を見つけようとする。
でも両者は限り無く同一なので、得られる情報は「(ほぼ)同じ物を見た」というだけだ。
違うのは「7階か8階か」「先に見たか後に見たか」という自分の記憶だけである。
さっき見た物と今見た物は違うのか?
私はこれと同じ物を見た・・・気がする、でもそれはいつだった?5分前?30分前?
それぞれ違う個体を見たのか、それとも同じ個体を見る回数を重ねただけなのか?
同じレイヤーが沢山重ねられて、記憶と認識が揺らぐ。
自分が何を見て、どこに行き、何を検証しようとしていたのだかも分からなくなる。

そう、この展示を知ろうとして、見て、動いて・・・という行動を繰り返すほどに、「見るという行為と記憶の不確かさ」にはまり込んで、混乱の度合いが増していくのだ。

時間が経つ毎に、動けば動くほどに、同時に不安もいや増していく。

そしてもう一つ。
「足元に落ちてるゴミ一つにも、人の作為がある」っていう事の怖さったらないのだ。
その辺に転がってる段ボールの端っこ一つだって、そこにあるべき意味を持ってそこにある。部屋全部、フロア全部がそういう状態。
私が普段生きている世界で、無造作に置かれた物は「無造作」以外の意味を持っていなかったのに。
ここにある物には全部全部ぜーんぶ、意図が与えられてそこにある。
ものすごーーい圧のある空間。重い。重すぎる。

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これは1Fの撮影可能エリアだけど、7F8Fも大体こんな感じ。全て作為って(泣)

そんな訳で。
認識はぐらぐらで、空間は濃すぎて、かき立てられる不安。
だけど、でも、見ずにはいられなくて、フロアの往復を繰り返す。
そして娘と「割れた額のひびの入り方が同じだった」とか「バケツに垂れたゴム手袋も一緒だった」とか言い合う。

しばらく滞在していると、途中で「微妙な展示物の位置変更」が行われる事に気付く。
部屋にスタッフらしき人が入ってきて、展示物の位置を変えたりする。
私が見たのは以下。
・ベニヤ板の壁を、男女二人で動かして、裏の白い面が見えるようにして固定。その後、部屋の中の梱包物や木箱を動かし、再度壁を元に戻す。
・円盤状のオブジェに(いつのまにか)布が掛けられていて、脚立を立ててそれに登って布を外す。布は畳んで足元に置く。脚立は脇に置く。
・時計のオブジェ前の白いビニールのカーテンを閉め、その前に配置されていた足場や梱包物を動かし、再度カーテンを開ける。
・円盤状のオブジェの前の梱包物や作業道具の入ったワゴンを動かす。
などなど。

この「作業」をしていたのは、作業服のようなラフな服装の男女。
制作関係者なのか、役者なのか、はたまた運営スタッフなのか分からない。
ちなみに彼らは、ぱっと見の印象だけで言えば「美術館の改装作業のスタッフ」にしか見えない。
そして皆、各階の整合性に神経を使うような様子もなく、「普通に作業っぽく」荷物を持つ。そして数m場所を動かして、置く。
男性がポケットからスマホを取り出してちらりと見たくらいで、それ以外には特に細かい気を遣う様子も見せず、ざっくりと作業をしていく。
オブジェから外した布も、二人がかりで畳み、それを足元にポンッっと無造作に置いている。
どうやら、展示はこうやって「ちょいちょい変わる」らしい。

こっちがこうなってるって事はあっちはどうなってるの?ダッシュで見に行くと、元のままだったりする。
でも、更に時間を置いて見に行くと、又違う状態になってたりする。
「2つのフロアの違う所を見付けるというのが今回の主眼ではないようだ」とそこで気付いて、またモヤモヤする。

エレベータに乗ったり降りたりしては何回も娘に「ねぇ、ここ8階だっけ?どこだっけ?」「えっ?ここ何階?」と聞いて、「うーん、8階」とか「7階だよ」とか、答えてもらっている。
でも、自分のいる場所がどこなんだかはっきりしない、不安な事に変わりは無い。
自分の感覚の寄る辺なさに「ああもうダメだ・・・分かんないや」とつぶやいて又うろつく。

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今回、エレベータが非常にいい仕事をしている(これは1F)


そうこうしているうちに何だかもうぐったり疲れて、7階にあるミュージアムショップに移動。
ミュージアムショップは、養生のビニールシートで区切られた奥で通常営業していた)
そこに広がっている「置かれている物に取り立てて意味のない、普通の世界」に、心底ほっとする。
そして、そこで今回の図録が予約販売で、申し込むと後日自宅に発送になる事を知り、予約する。楽しみ。

そして更に館内を見て回って、さすがにぐったりしたので「ちょっと疲れたから、一旦ご飯食べに行こう」という事になって、館外に出る。
(ちなみにお昼は、近くの「パントリーコヨーテ」というハンバーガー屋さんに行きました。
めちゃくちゃ美味しかったです。又食べに行く!)
満足と共に店を後にして、「よしもう一回戻ろう」って事で再度美術館に戻る事に。

途中道を歩きながら、道にはらはらと落ちている銀杏の葉を見て、「ねぇ、この銀杏の葉っぱもヤバいよね」「あっおかあさん、葉っぱの位置ずらしちゃダメだから」と言い合う。完全に展示にやられている我々。

そうして会場に戻り、再入場。
エレベータに乗って再度8階へ行き、もう一度周り、そして7階へ。
やっぱり「分からない」事に変わりは無い。

「そしたらそろそろ帰ろうか」となった時、最後に一度、きっちりした答え合わせがしてみたくなった。
会場内の各ポイントを観察して、別フロアに行って同じ所を見ても、移動している時間で記憶は揺らいでしまう。
なので、エレベータ脇の展示の状態をしっかり見て、そしてそのまますぐエレベータに乗り、もう一つのフロアのエレベータ脇を見れば、短時間の移動で済み、納得出来る比較検証が出来ると思ったのだ。

なので、まずはエレベータ脇の様子をじっくり観察。
そして頑張って記憶に留めた所で、すぐエレベータに乗り、降りてまたすぐに観察。

結果。全く同じ。同じなんだよー!(分かってたけど)
ビニールシートに付いたペンキの輪染みの具合。段ボールの上に置かれたガムテの色と数。落ちてるゴミ。何もかもが一緒。

「本当の本当に全く同じだった」
という事を明確に突きつけられた時点で、私はなんだかちょっと泣きそうになった。
(大げさに言うと)この空間は全て「彼ら」の手の内にあって、この場にいる限りそのコントロールから逃れる事は出来ない。
この事をまざまざと思い知って、その圧倒的な状況に、(更に大げさに言うと)生殺与奪が握られてるように感じて「無理じゃん・・・」とくずおれそうになったのだった。
その時の感情に名前を付けるとすれば「プチ絶望」という感じ。

そして同時に心底「ヤバい」と思った。
ヤバいというのは現在では表す範囲の広い言葉だけど、それを全て包括した感覚。
まずは、自分の認識の足元が揺らいだ事を「ヤバい=不安」と感じたのが一つ。
更にそこにプラスして「これが現実世界で体験出来るというのが本当にすごい」「感動した」というような肯定的な感情。
更にもう一つ、「こんな事やれる奴が怖い」という感情もあった。
まず、こういうアイディアがあり、それを練り上げて、ここまでの精度で鑑賞に堪えうる物を作り上げられるという事。
その事が、私の思う「人間の能力」の範囲を超えていて、正に想定外だった。
その「理解を超えた所で活動する人がいる」という事に、「恐れ」であり、そして「畏れ」でもある感情を持ったのだ。

そういう、色んな感情がない交ぜになった、それでも他では決して得られない感覚を得た時点で、私の中で今回の展示はある意味「腑に落ちた」気がした。
娘も見るべき物は見たという様子。なので、帰路に就く事に。

帰りがけ、1階のホール内の展示を見る。1階エレベータホールの脇に無造作に置かれた段ボールの束を見て「ああ・・・」と呟く。
全ての物の配置に意味を考えてしまい、1Fの様子は入場した時とはまるで違って見えた。

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こんな段ボールの束に反応してしまう親子。

いや本当にすごかったね。すごい物を見たね。と言い合う我々。
これは見たと言うべきなのか、体験したと言うべきなのか。
分からないんだけども、何はともあれ、この会場に足を運んで本当に本当に良かった。
この展示は多分もう2度とは見られないだろう。これは僥倖ってやつだよ!

追記1:帰ってから調べたら、会期の最終日にはこの展示の作者の解説的な物があるらしい。でも聞きたいような聞きたくないような。
私は、自分が得た「驚きや不安や絶望や恐怖や揺らぎや感動」が、この展示の解だと自分の中で了解している。
なので、作者の解説を聞いてしまうと、それが「正解」で私の得た感覚が「別解」になってしまいそうでなんかイヤなのだ。
(じゃあなんで図録申し込んだんだよ!ってなるけど、それは読み流してフーンなるほどね!程度に見れば良いけど、作者の実際の言葉を聞いちゃうとどうしてもそっちに流される自信があるので)

追記2:LINEのオープンチャットで、今回の展示について語り合う場というのがあって、喜び勇んで参加。
ネタバレ含みのトークを思う存分見て、やっぱ気になるじゃん!って事で、後日もう一度行きました。
その時に、また「作業」している人達がいたんだけども。その時の所作が、前回見た時と全く同じ・・・。
手順もだし、気付いたらスマホをちらっと見たりするタイミングも一緒ではなかろうか・・・。
(と思ってオープンチャットで聞いたら、何度か同じ作業を見た方が仰るに、作業中に物を取り落とす動作まで一緒だったとの事。怖っっ!)
そうやって考えると、「モノ」を巡って時間と記憶を揺らがせていたのを、更に「人」を使って強化しているような。
そして、同じ所作を繰り返すって事で、あたかも同じ時間を再度体験しているような、タイムループを覚えさせるような面を強化しているような気がしたことだよ・・・。
やっぱりあの場は、空間も感覚も時間も「彼ら」に握られている・・・!(と思える楽しさったらね。やっぱし最高だわ。)